ことのはカフェ

カフェに纏わる由なしごとをそこはかとなく綴ります。

つい、うっかりと

スーパーのレジでお会計をしながら、つい隣の棚にある新発売のチョコレートを買い物かごに追加してしまう、電池も買っておいた方がいいかも。などということは、きっとどなたにも覚えがあるのではないでしょうか。

買うつもりはなかったのだけど、ふと目にとまったので…。お店の側はそのようなお客さんの心の動きをしっかりと理解して、レジまわりにも商品を並べているのですね。

この傾向は喫茶店にも広がっているようです。
レジの横にネルドリップや注ぎ口の細いポット、お店のおいしいコーヒーをいただいた後に見てしまうと『この道具があったら、家のコーヒーもお店のような味わいになるのではないか』という錯覚をおこしてしまいます。

もしくは色とりどりのマカロン、雪玉をイメージして作られたブールドネージュなども、つい手を伸ばしたくなります。

カフェでのゆったりとしたひとときを再現してくれそうなもの、あれもこれもと追加して並んでいる他のお客さんを待たせてしまってはいけないですね。

茶店のレジまわりで買ってはみたものの、使いこなせていないなぁ、というものが物置部屋にしまってあります。それは美しい木目の台がついた一輪挿しです。

カフェのテーブルで使われているのと同じものが売られているのを見て、わくわくしながら買って帰りましたが、家の雑然としたテーブルの上ではどうもしっくりしません。カフェの居心地のよさを再現するには、ものだけ揃えておけばよい、というわけにはいかないようです。

レジまわりで思わず買ってしまう、といううっかりを減らしたなら、家の中もカフェのようにすっきりとした空間に近づけることができるかもしれませんね。