ことのはカフェ

カフェに纏わる由なしごとをそこはかとなく綴ります。

喫茶店のクリスマス

クリスマス頃には、あちらこちらの喫茶店で『クリスマスブレンド』という文字がメニューに登場しますね。最近だとフランス語の『ノエル』という言葉も、よく目にします。

どちらにしてもお店からお客さんへの『クリスマスプレゼント』のようなそれぞれに技を駆使したブレンドコーヒーは楽しいものです。いくつか違うお店のものをいただいたことがありますが、いずれもどこか、スパイシーな風味を感じさせるものが多い印象を受けました。スパイスの中には、体を温めるものもたくさんあるので、スパイスのイメージは寒い冬にはぴったりなのでしょう。


クリスマスも、ノエルも、片仮名ですが、外国の言葉を簡単に日本語のようにしてしまうことができるのはとても、便利です。この仕組みによって、特に食の世界は奥行きが拡がったようにも思います。馴染みのなかったお料理でも、日本語の扱いになると途端に距離が縮まる気がします。

そして、ときには片仮名は、文章の中での『スパイス』の役割を果たしているのではないかと思うこともあります。作家の中には、本来は漢字または平仮名の言葉を敢えて片仮名で綴って独特の味わいを持たせる方がいます。

ですが、スパイスは素材の量を超えるということはありません。適量を楽しみたいものです。クリスマスのご馳走も『スパイス』のようなものかもしれませんね。ほどほどに頂くようにしないと…と思っています。皆さま、どうぞ、素敵なクリスマスをお過ごしくださいませ。