ことのはカフェ

カフェに纏わる由なしごとをそこはかとなく綴ります。

漢字で書くと

年末になると『今年をあらわす漢字を』などという話題を耳にする機会が増えてきますね。普段、何気なく使っている漢字も丁寧に調べると、たくさんの深い意味を持っているのでしょうけれど、そこは専門家の方たちにおまかせしておきましょう。

コーヒーを漢字で書くと『珈琲』が最も知られている書き方だと思います。これは『簪などの髪かざり』をあらわす文字だそうですね。幕末の蘭学者である宇田川榕菴がコーヒーチェリーの形から簪を連想して、この文字を使うようになったと聞いたことがあります。偏に『王』という文字があるのでコーヒー好きは勝手に『コーヒーは飲み物の王様だものね!』などと解釈しています。

他には『黒炒豆』という表記もあったそうですが、こちらは定着しなかったようです。現代にこの言葉を見ると、大豆を使ったポリポリしたおつまみのような気がします。でも、意外とコーヒーとも相性がよいかもしれませんね。

素朴なものをじっくりと噛んで出てくる甘味は、お砂糖などの強いお味とは違ったやさしい味わいがあります。チョコレートなどをつい、たくさん頂いてしまった後には言い訳がましく、自然で穏やかなおやつの肩を持ちたくなってしまいます。本当は、どちらも適量がよいのでしょうね。