ときどき、とても濃いめに淹れたコーヒーが飲みたくなると行く喫茶店があります。深煎りのお豆をネルドリップで丁寧に、丁寧に。
そのため、待つ時間も結構長くかかります。
そのお店ではカップもヨーロッパの老舗ブランドのものを中心に多様に揃えられていて、食器の美しさを眺めるのも、ひとつの楽しみにしています。
どの席のお客さんにも、それぞれ違うカップで出されているので、注文したコーヒーを待つ間に他のテーブルの上にあるカップもこっそりと眺めます。お客さんのお洋服の色柄や雰囲気と見事に調和したカップがあると、何だかとても嬉しくなってしまいます。
どのお客さんにどのカップを使うのかは、スタッフさんそれぞれの感性によるものなのでしょう。
いつも、どんなカップに出会えるのかと、わくわくした気持ちでコーヒーを待っています。
以前、白いもこもこしたニットを着て行った日に、白いレリーフのカップで頂いたコーヒーには、スタッフさんのお気持ちがこもっているようで、今でもずっと、記憶の中にしまってあります。
ストールの色と、カップの模様の色が同じ。
冬には、冬らしい模様。
ビジネスで来ているらしいお客さんの席には、オーソドックスな柄。
お店のロゴの入ったデザインも素敵ですが、敢えて違うデザインのものを使い分けるというのは、お客さんひとりずつに対して、しっかりと心を配っていないとできないことだと思います。
そんな中、ちょっと不思議な組み合わせを発見しました。かっちりとしたスーツを着た年配の男性のテーブルの上に『苺の柄』のカップが。
このお店では、滅多に見ない風景でした。スタッフさんは一体、なぜこのカップを?
苺の模様は、若い女性のお客さんのために…というのは偏見なのかもしれませんが、少しだけ驚いてしまいました。
夏のあいだ、少しお休みしていた苺がまた、出回っていますね。苺には喉を潤したり、風邪を予防する効果もあるそうですね。皆様どうぞ、風邪にはお気をつけくださいませ。