カフェでの楽しみは美味しいコーヒー、それは勿論なのですが、少し横道にそれた楽しみもあります。
素敵なインテリア、カップ、そういうものたちよりも目立たない存在ではありますが、お店がどんな『コースター』を使っているのかが意外と気になります。
静かな雰囲気のお店は、コルクでできたコースターを使っていることが多いような気がします。グラスを置く音が響かないためでしょうか。
女性のお客さんが中心のお店でよく目にするのは、布製のコースター。お店の好みがさり気なくうつしだされています。寒いときにはフェルトでできたものも、温もりを感じられて素敵ですね。
チェーン店では紙製のものがよく使われているようです。お店のロゴの入ったデザイン、プロのデザイナーさんのお仕事は流石に無駄がありません。使い捨てにしてしまうのが、勿体ない気がします。時々、そのコースターにスタッフさんがコーヒーの種類などをペンで書いてくれています。そういう使い方もあるのですよね。
ふと思うのですが、コースターがお店とお客さんの何らかのコミュニケーションに役立ったら面白いのではないでしょうか。例えば、絵の得意なお客さんが描いたものをプリントして使う、というのはどうでしょう。近所の子どもたちの絵でも微笑ましいと思います。そうすると、コースターが小さな作品になって、ギャラリーのような楽しみ方もできると思うのです。
絵が苦手な人は、なにか詩や俳句をつくったり、ひとことメッセージを書いてみたり。そうした誰かの作品が誰かの目に触れる…というのは、ほどよい距離感のあるコミュニケーションにもなり得るのではないでしょうか。
誰かの描いた絵、誰かの書いた文字が、ふと誰かの心を和ませることがあるかもしれません。
紙製のコースターに書かれたスタッフさんの文字から想像した小さなギャラリー案でした。