ことのはカフェ

カフェに纏わる由なしごとをそこはかとなく綴ります。

付録の楽しみ

指折り数えながら待っていた雑誌の発売日。連載漫画が楽しみだったのは勿論なのですが、それ以上に『付録』が楽しみでした。レターセットにたくさんのシール、それからメモパッド。B5サイズのノートにペンケース…まるで文房具屋さんのようです。

次の日は学校に持って行って、違う雑誌を買っているお友達と交換し合ったり。1枚のメモ用紙やシールの1枚などというものはおとなには理解されなくても、子どもにとっては宝物のような存在でした。それをきれいなお菓子の空き箱にたくさんため込んで嬉しい気持ちになっていました。

男の子たちはチョコレート菓子のおまけのシールに夢中で、シール欲しさに食べきれない程のお菓子を買い込んでいました。

そんな世代がおとなになった今、雑誌の付録も一緒におとなになったようですね。

最近だと、車の模型のパーツを集めて組み立てていくとエンジン音まで再現できる模型が完成するというものまでありますね。

かつて付録の文房具に目を輝かせていた女の子たちのためには、一見しただけでは雑誌の付録だとは気づかないようなバッグやお化粧品が用意されています。

そういった付録のバッグを手に、お散歩帰りに喫茶店に立ち寄る、というのもよくあることです。

茶店というところは美味しいコーヒーを楽しむために行くのは当然だとしても、必ず快適な空間、楽しい会話、心がほっとするスタッフさんたちの気配りという素敵な『付録』がついてきますね。

漫画雑誌やチョコレート菓子と同じくらい、もしかするとそれ以上に付録やおまけを楽しみにしていた頃のように、喫茶店にはコーヒーと同様に『付録』欲しさに行っているという部分もあるのかも…と思っています。